ごあいさつ

ご承知の様に、日本HTLV-1学会は、HTLV-1研究会を母体として、平成25年11月に設立されました。その、第1回学術集会を平成26年8月22日〜24日の3日間、東京大学医科学研究所にて開催致します。初回の学術集会の会長として選任されましたことは、大変名誉であるとともに、今後の学会活動の先例になるものと考え、心を新たに学術集会の準備を進めさせて頂きます。

 患者の方々や医師・研究者の熱心な働きかけが実を結び、政府は、平成22年末に「HTLV-1総合対策」を策定しました。これにより、政府が感染予防対策(妊婦の抗体スクリーニング)、相談支援(カウンセリング)、医療体制の整備、普及啓発・情報提供、研究開発の推進に取り組む事となり、成果が徐々に現れてきております。この様な情勢を背景に、学術集会の具体的な内容に関しましては、これまで6回にわたって開催されて参りました「HTLV-1研究会」での経験と反省を元に、企画と準備を進めております。若手育成のためのシンポジウム、ポスター発表の内容のフラッシュトークなど、研究会で試みた様々な取り組みも継承し、HTLV-1のウイルス学、疫学から疾患研究、臨床研究等の広い分野での最新の成果を発表頂き、議論と情報共有が出来る場となることを目指します。また、キャリア支援等に関わる方々からの情報発信とディスカッションも期待しておりますので、関係者からの演題登録を期待しております。更に、第3日の午後には、「HTLV-1キャリア対策の充実に向けて~他の感染症対策に学ぶ」と言う公開シンポジウムも企画しております。

 学会員の皆様のみならず非会員のかたがたも是非参加して頂き、情報発信とディスカッションをお願いしたいと考えております。どうぞよろしくお願い申し上げます。

第1回日本HTLV-1学会学術集会
会長 渡邉 俊樹